単純かつ最強の勉強法

大雑把な流れ

2週間以内に3回、同じ情報に触れると、脳が必要な情報と判断して、短期記憶から長期記憶に移行するそうです。

よって、初めて学習する内容は、短期間に3周 回すのが理想です。

ペンキ塗りと同じだと覚えておきましょう。

ペンキは3回塗りでムラなく仕上がり長持ちします。

記憶もたまたま同じです。

 

例えば

1日目 p.1 p.2 p.3

2日目 p.1 p.2 p.3 p.4

3日目 p.1 p.2 p.3 p.4 p.5

4日目 p.1 p.2 p.3 p.4 p.5 p.6

5日目 p.1 p.2 p.3 p.4 p.5 p.6 p.7

6日目 p.1 p.2 p.3 p.4 p.5 p.6 p.7 p.8

7日目 p.1 p.2 p.3 p.4 p.5 p.6 p.7 p.8 p.9

8日目 p.1 p.2 p.3 p.4 p.5 p.6 p.7 p.8 p.9 p.10

のように毎日1ページずらして3ページずつやれば、p.1 , p.2以外は3周 回せます。

p.1 , p.2を補うために、実際には以下のように進めます。

1日目 p.1

2日目 p.1 p.2

3日目 p.1 p.2 p.3

4日目 p.1 p.2 p.3 p.4

5日目 p.1 p.2 p.3 p.4 p.5

6日目 p.1 p.2 p.3 p.4 p.5 p.6

7日目 p.1 p.2 p.3 p.4 p.5 p.6 p.7

8日目 p.1 p.2 p.3 p.4 p.5 p.6 p.7 p.8

何周 回したか分からなくなってしまわないよう、あるページをやった都度、そのページの番号に○をつけます。三重丸になったらそのページを3周 回した証です。(下に図解があります)

各周は必ず日をまたいで下さい。乾かないうちにペンキを塗り重ねても綺麗に塗れないのと同じと思ってもらっていいです。

1周目が終わったら1つ以上の睡眠をまたいで2周目をやります。2周目と3周目も同様です。

以上が大雑把な流れです。

難易度、疎密、勉強時間に応じてページ数を増減させましょう。

細かな流れ

0.いきなりは問題を解けないので、学校の授業、教科書などで出題範囲の情報をインプットします。

 

つぎに、 

 

《1周目》

 

1.問題集で一通り解いてみます

なお、教科書・参考書を見ずにやります。学校で行うテストのときと同じ状態でやります。

 

2.採点。自信をもって正解したものには、不正解には×、教科書・参考書をもし見ながらやったら×、たまたまできた、あやふや、自信がない、次周にならなそうなものにはを、問いの先頭の番号の上に、丁寧に番号と同じ大きさで書き込みます。

 

3.×がついたものは、解説を読んで理解します。

 

4.×のついた問題だけ解き直します。

 

5.2~4を繰り返します。つまり、次は×××△がついたものだけ、その次は×××××△×△△がついたものだけ解き、採点し、できなかったものは、解説を読んで理解します。以下同様にがつくまで問題を解きます。

 

6.全体の9割がになったとき、勉強したといえます。

ページの数字にをつけます。

 

なお、問題集は繰り返し使用するものなので、間違えた問題の解答欄に正しい解答を書き込みません

ただし、解答欄が問題と別箇所にあるため繰り返し問題を解くのに支障がないものには、解答を書き込んでおきましょう。

 

 

 

《2周目》

 

7.1周目で×がついた問題だけ解き直します。

8. 2~6をします。〇Xは1周目と別の色でつけます。

 

  

《3周目》

 

9.1周目で×がついた問題だけ解き直します。

10. 2~6をします。〇Xは2周目と別の色でつけます。

 

 

期間が空いても色落ちしないペンで採点しましょう。

上のものは2色でも3周を区別して採点できる例を紹介していますが、3色で分けたほうが楽しくなる人は、ぜひ3色揃えてやりましょう。そんなにお金がかかることでなければ、少しでも楽しみが増えたほうが良いです。

 

こうして解いた問題集は、自分の苦手が一目で分かる自分だけの最高の参考書になります。

できない所だけピックアップしてくれるデジタル教材もありがたいですが、こうすればただです。

 

各教科共通の勉強法です。

 

↓右から左へ〇Xを打っていくと、左端で旋回しないといけないのと、先頭のX△を見落としやすいので、左から右へ打ちましょう。

問題集の選び方

解説の量が多いこと 

字が大きく読みやすいこと

どこを覚えるべきか、そのポイントがしぼってあること

それ1冊やれば、一応万全というもの 総復習として使えるもの

基本的には学校指定の問題集でOKですが、練習量を上げたいのであれば、塾用の教材を利用するとよいでしょう。

良くない勉強法の代表例

<漢字・英単語を1行ずつ書き取りする>

 

同じ字の書き取りを繰り返しているうちに脳への刺激が弱くなるので、短時間で覚えられるとはいえず、効率がよくない勉強法。

 

ただし無意味な方法とまではいえません。上記のように常にテスト形式でやるのが、脳への刺激が常にあり、よりよい方法といえます。

 

<英語の教科書の文章を丸暗記する>

 

英語教師がしばしば薦める勉強法ですが、文法を無視した教科書の丸暗記は、学年が進むにつれ英語ができなくなるという、勉強とは180度逆の効果を生みます。

 

学校の英語はまず文法を押さえることです。

日本語の特殊性から英文法の徹底した学習は不可欠です。

同時に単語力。

 

文法と単語を理解する前に英文の丸暗記をしても発音の訓練以外、役に立ちません。

ならば文法と単語を押さえた後でなら丸暗記をやってよいというふうにもとらえられますが、いずれにせよ丸暗記が定期テスト対策にはなっても、真の実力は身につきませんし、効率の良い勉強法に反します。

 

私は教科書の丸暗記のテストはいつも冒頭の1行しか覚えられなかったですが、平成3年度大学入試センター本試験で180点を取っています。だから教科書の丸暗記は無意味だと確信しています。丸暗記にかける時間をほかの勉強に費やしたほうがマシです。

 

<消しゴムを使う>

 

テストなど清書のときは使うものですが、自分の勉強中に使うものではありません。

 

まず、時間の無駄です。

間違えたとき、取り消し線を打って書き直せば1秒で済みますが、消しゴムを使えば何秒もかかってしまいます。

 

2つ目の無駄は、必要な情報を消してしまっていることがある点です。

ダメだと思って消した箇所に、結局後で使えたものが混在していることがよくあります。消してしまったがために、再び同じ思考をたどらなければならず、やはり時間の無駄です。

 

同じ間違いを繰り返していることに気付かず、時間の無駄です。

同じ問題に対して、間違えては消し、間違えては消し、を繰り返していると、数回前と同じ間違ったやり方を繰り返していることがよくあります。

 

どうして間違えたのかを後で確認する機会を失ってしまう点でも、無駄です。

 

消している最中に何をすべきか忘れてしまい、無駄です。

 

集中が途切れて、無駄です。

 

自分がやったことの記録を残しておけば、後で確認ができます。どう間違えたのか反省すれば、次は同じ間違いをしない努力をするはずです。

参考:ブログ『指導員の言いたい放題』

   勉強ができない人ほど消しゴムを使う